画像検査で診断がつかなかった肩関節滑膜軟骨腫の1例
Orthopedics & Traumatology(2022)
社会医療法人共愛会戸畑共立病院
摘要
画像検査で診断できなかった肩関節滑膜軟骨腫の症例を経験したので報告する.症例は62歳男性.誘引なく左肩痛が出現し,半年間改善ないため当院を受診した.初診時は可動域制限,インピンジメント症状を強く認めた.X線,単純CT検査では明らかな所見はなく,超音波,MRI検査では腱板損傷を疑う所見を認めた.保存治療も無効であったため関節鏡手術を行った.鏡視では棘上筋の滑液包面損傷を認めたが,完全断裂は認めなかった.術中に棘上筋筋膜上に軟骨様の5 mm大の腫瘍病変2つ認め,肩峰下で嵌頓しており摘出した.病理検査では滑膜間質に硝子軟骨の増生を認め滑膜骨軟骨腫症の診断となった.術後3日で疼痛も消失し,屈曲150°以上可能となった.画像検査で診断が困難であった滑膜骨軟骨腫症に対して,短期ではあるが良好な術後成績を得ることができた.
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引用