Lazarus & Folkman(1984)の「心理学的ストレスモデル」が提唱されて以降,ストレスマネジメントは,その体系化を目指してさまざまな取り組みが行われてきた(嶋田・田中,2018)。その中でも認知行動療法型ストレスマネジメント(cognitive behavioral stress management; CBSM)は,最も多くのデータを提供してきている。CBSMにおいては,正の強化事態(快刺激となる報酬)への接近行動の促進を支援目標としており,その一環として過剰なストレス反応を低減することが行なわれる。一方で,CBSMは介入の効果に差異が生じやすいことも指摘されており,特に介入効果を左右する個人差を適切に考慮する必要があると指摘されている(Sigurvinsdóttir et al., 2020)。すなわち,これからのストレスマネジメントでは,これをどのように解決していくかを考えていく必要がある。そこで本シンポジウムにおいては,近接領域の知見(ポジティブ心理学,認知的情報処理,ACT,RFTなど)を活用することによって今後のストレスマネジメントの展望を行うことを目的とする。