日本ナースヘルス研究(JNHS)は,全国の女性看護職を対象とした前向きの大規模女性コホート研究である.生活習慣,ホルモン剤使用歴などの保健習慣,身体状況,既往歴,家族歴のほか,初経年齢,不妊の既往,妊娠・出産歴,閉経状況といった生殖機能関連事象について経時的に調査が行われ,ベースライン調査を兼ねた断面調査に49,927 名,そのうち15,019 名が長期の継続観察調査に参加している.これまで,閉経年齢や影響を与える因子,閉経年齢と脂質異常症発症リスク,早発卵巣機能不全の割合,産科婦人科疾患(子宮内膜症,多囊胞卵巣症候群,子宮筋腫,妊娠高血圧症候群)と,その後に発症するさまざまな疾患との関係について報告してきた.今後,JNHS 研究から得られた結果は,わが国の女性におけるデータをもとに新たな更年期医療を確立し,安心で安全なホルモン製剤の適正使用に向けて取り組み,女性医学の発展や健康寿命の延伸をめざし,社会に貢献できる研究となるようにする.