わが国の外科手術の95%以上をカバーするNational Clinical Database は2011 年の登録開始から10 年目を迎え,巨大データベースとして成長を続けている.日本の外科手術の現状を余すところなく示し,さまざまな課題もみえてくる.豊富な症例数を含むためにあらゆる解析デザインによる検証が可能であり,リスクモデルの構築から国際間の比較もなされている.データの質や悉皆性を担保しながら,医療の質を改善していくために積極的な活用が望まれる.
術後食物停滞は胃切除後の患者の食生活に大きな影響を与え,生活の質(QOL)を損なう要因となるため,その予防と早期の治療介入が必要である.またRoux-en Y 症候群のように再建法に特有の合併症も一因となるため,発症要因をふまえたうえで予防のための手術時の注意点と食事指導および投薬,外科的治療を含めた対応策について解説する.