薬物性肝障害(DILI)の新しい診断基準であるDDW-J2004薬物性肝障害ワークショップのスコアリングの有用性を評価した.肝障害出現時,他の肝疾患が明らかでなくDILIが疑われた63例中58例(92.1%)が本基準によりDILIと診断された.一方,他に肝障害の原因を有する42例中37例(88.1%)がDILIを否定された.本基準は従来の診断基準に比べ診断内容が簡素化されているが,高い確率でDILIを診断することが出来ると考えられる.しかし,E型急性肝炎など詳細な鑑別の対象となっていない肝疾患を有する症例,他の肝疾患にDILIが合併したと思われる症例,他の肝疾患でありながらDILIに類似した臨床所見を有する症例の正確な診断は困難が予想され,肝疾患専門医による最終診断を要する場合があることが示された.