要旨 本稿は、日本の NGO・NPOの弱点と指摘され続けられてきたアカウンタピリティ(説明行為)とアド ボカシー(政策提言)について取り上げる。 アカウンタピリティとアドボカシーは、ともに外部マネジメントの範酵に入る表出行為 (extensionact) にあたる。また、アカウンタピリティにおける説明様式 (explanationstyle) とアドボカシーにおける提言 様式 (proposalstyle) は、意外にも、極めて近似しており、その思考方法は通底し合っているといえる。 そうすると、アカウンタピリティとアドボカシーの両者が NGO・NPOにおいて弱いのは、これは単なる 偶然ではなく、必然の所産ともいえる。 思うに、 NGO・NPOのアカウンタピリティおよびアドボカシーの強化は、「市民社会の強化」の要諦と いえるだろう。それ故に、 NGO・NPOにとって、弱いと認識されているアカワンタピリティやアドボカシ ーを強化することは、「市民社会の強化Jという点において、極めて重要な課題なのである。しかもまた、 アカウンタビリティやアドボカシーは、 NGO・NPOから外部へ向けて、戦略的に表出されなければ、所期 の成果を期待することはできない。決して、アカウンタピリティはその説明責任を受動的に果たすもので もないし、アドボカシーは「言いたいことを言う Jというような類のレベルのものではない。 本稿は、 NGO・NPOがアカウンタピリティおよびアドボカシーを行うにあたり、必要とされるべき戦略 的な表出方法を、アカウンタピリティにおける説明様式およびアドボカシーにおける提言様式として確定 するとともに、改めて、何故に NGO・NPOのアカウンタピリティやアドボカシーの強化が「市民社会の 強化」に連動するのか、この重要な論点についても併せて考察することを目的とする。