地殻から上部マントルの三次元減衰構造 (3-D Qs値) が,強震記録データからトモグラフィ手法によって求められている。深さ0-30kmの地殻に当たる部分では太平洋側ではHigh-Qs, 日本海側は全体にLow-Qsであり, 火山地域ではLow-Qsが推定されている。スペクトル領域でQ値の周波数依存性をみると地域によって異なり, 火山地域のQs値は周波数依存性が弱く,内部減衰が卓越するものと考えられる。しかし,北海道中軸部では周波数依存性が弱いLow-Qsが推定されており,これは温度勾配と比較すると熱構造以外の要因によるものと考えられる。また,地殻の上部は下部よりもLow-Qsの傾向がみられる。強震動予測を行う場合には,これらの不均質構造を考慮していくことが重要である。