症例は55 歳,男性。胃前庭部の2 型胃癌に対して開腹幽門側胃切除術,D2 リンパ節郭清を施行した。術後1 年でCEA の上昇が出現,腹部造影CT にて肝S8 に大きさ40 mm の腫瘤を認めた。胃癌術後肝転移再発と診断した。S-1+CDDP 療法を5 コース施行し縮小傾向にあったため,その後S-1 単剤にて治療を継続とした。再発後2 年でCEA は正常,CT ではほぼ瘢痕化となった。再発後4 年までS-1を25 コース施行した。S-1 を一度中止という方針となり,本人も同意したため経過観察することとした。胃癌術後8 年にて左肺下葉に10 mm大の結節影を認め,切除を行うも原発性肺腺癌と診断された。胃癌術後11 年8 か月で肺小細胞癌にて死亡した。今回,胃癌術後肝転移再発に対してS-1+CDDP およびS-1 療法が奏効した1 例を経験したので,文献的考察を加え報告する。