【背景】下腿骨骨折への手術を契機に続発性骨粗鬆症の原因疾患を診断し得た1例を経験したので報告する.【症例】高血圧,うつ病の基礎疾患を持つ62歳男性であり,当院受診約10年前に右大腿骨頚部骨折,3ヵ月前に腰椎圧迫骨折と複数の骨折歴があった.来院当日,脚立数段の高さから転落し右脛骨高原骨折,右腓骨頭骨折を受傷した.術前尿道カテーテル留置の際に,小陰茎や精巣萎縮があったことから内分泌疾患による続発性骨粗鬆症を疑った.手術後,精査を行いカルマン症候群による続発性骨粗鬆症と診断した.【考察】続発性骨粗鬆症の原因疾患の1つに性腺機能低下症があり,外性器萎縮や不妊を生じることがある.本症例では多数の骨折歴や,身体所見を契機に診断に至ることが出来た.【結語】原発性骨粗鬆症の可能性が低い患者が骨折を繰り返す場合,続発性骨粗鬆症を疑い原因疾患を精査することが重要である.