近年,マンモグラフィ検診の普及によって,欧米諸国ばかりではなく日本においても非浸潤性乳管癌(DCIS)の発見数が著しく増加している.そのなかでマンモグラフィ検診における過剰診断(over diagnosis)が重大な問題として取り上げられている.増加したDCIS の患者に対して,いままで通りの手術治療を行うことが適切なのかどうかの議論も起こっている.イギリスでは癌細胞のnuclear grade によってDCIS をlow risk とhigh risk に分けて,low risk に対してはactive monitoring を行うという前向きの臨床研究が始まっている.本稿ではDCIS のgrade 判定の重要性と今後のDCIS における非手術も含めた治療方針の展望について述べることとする.