▪薬物性肝障害(DILI)は肝細胞障害型,胆汁うっ滞型,混合型に分類される.▪ 原因としては抗菌薬,解熱鎮痛抗炎症薬,精神神経領域薬が多いが,漢方薬や健康食品・自然食品によるものも少なくない.▪ 診断のためには,肝障害をきたしうるほかの原因を丁寧に除外すること,原因となりうる薬物およびその服用時期を詳細に聴取することが重要である.▪ 薬物リンパ球刺激試験(DLST)の結果は参考となるが,確実なものではない.確定診断を目的とした被疑薬の再投与は禁忌である.▪ 治療方針としては被疑薬の投与を中止することが大原則で,多くは薬物の中止だけで軽快するが,なかには重症化する症例もみられる.患者には今後被疑薬の服用は避けるよう説明する.
近赤外線を用いて対象物を観察する光干渉断層法(optical coherence tomography:OCT)は丹野らが世界に先駆けて考案し1),1991 年にHuang らがex vivo で網膜と冠動脈を観察し2),以後,眼科領域を中心に臨床応用されてきた.OCT の魅力の1 つとして約10 μ m(血管内超音波法の10 倍)という高い空間分解能があげられる.OCT を用いると冠動脈壁は,内膜,中膜,外膜の三層構造として観察が可能である(図1).もちろんプラークの組織性状,線維性被膜の厚さの測定,plaque rupture の観察なども行える(図2).近年,循環器領域において,これらのOCTの利点を活かし不安定プラークの検出および治療への応用に焦点が当てられ研究がすすめられている.本稿では,OCT による不安定プラークの診断ならびに治療への応用について自験例をまじえて論じる.