World Health Organization-recommended multidrug therapy (WHO-MDT)分類によるらい(ハンセン病)の病型とHLAとの相関を検討した。対象は,血縁関係のない日本人ハンセン病患者86例と,正常対照の健康成人114例である。患者群の内訳は,多菌型は62例で,少菌型は24例である。HLA-DRB1, DRB5, DQA1, DQB1対立遺伝子はPCR-SSCP法とPCR-RFLP法を施行し検索した。その結果,HLA-DRB1* 1501,*1502とDRB5* 0101,*0102とDQA1* 0102, DQB1* 0602の表現頻度は,患者群全体でそれぞれ44.2%,34.9%,44.2%,34.9%,53.4%,41.9%となり,対照群の14.0%,21.1%,14.0%,21.1%,27.2%,13.2%と比較して有意に増加していた。一方,HLA-DRB1* 0405,*0803,*0901およびDQA1* 03, DQB1* 0401の表現頻度は,患者群全体でそれぞれ10.5%,5.8%,16.3%,41.9%,9.3%となり,対照群の29.8%,17.5%,30.7%,78.1%,29.8%と比較して有意に減少していた。多菌型と少菌型で比較したところ,HLA-DRB1* 1501, DRB5* 0101とDQB1* 0602の表現頻度は,多菌型で51.6%,51.6%,48.4%となり,少菌型はいずれも25.0%で,統計学的に有意差がみられた。よって,HLA-DRB1* 1501, DRB5* 0101とDQB1* 0602は,日本人ハンセン病患者における多菌型の感受性因子であると考えられた。