十二指腸潰瘍穿孔は,発症初期の消化液による化学性腹膜炎から細菌性腹膜炎へ経時的に移行すると考えられており,消化管内容液の持続的漏出がなければ穿孔部は周囲組織と癒着しself-sealing を形成すると報告されている.われわれは,汚染腹水とfreeair の除去が治療の最優先事項と考え,経皮的ドレナージを併用した保存的治療(drainage assisted conservative therapy:DACT)を積極的に施行している.DACT は経胃管的な胃内溶液の排液と経皮的な腹腔内貯留物の排液を同時に行う治療であり,外科的治療と保存的治療の中間的位置づけとして,手術適応に迷う場合や手術が躊躇される場面において有用な選択肢になる可能性がある.Bridge to surgery あるいは治癒を目指した治療の一つと考えられ,その一端を報告する.
直腸脱に対する手術術式は経会陰式アプローチ,経腹式アプローチに大別されるが,経腹的アプローチは腹腔鏡手術が保険収載されてから,本邦でも汎用されるようになっている.本稿では,直腸脱に対しての,メッシュを使用しないことでS 状結腸切除を付加する症例に対しても有用と考えられるlaparoscopic posterior suture rectopexyについて解説する.