第2, 3, 4,5手根中手関節(以下CM関節)の脱臼骨折を経験したため報告する.症例は44歳男性,ごみ収集車に左手を巻き込まれ受傷した.同日,当院救急外来受診し,単純X線検査,CT画像検査から左第2, 3, 4, 5 CM関節脱臼骨折と診断した.受傷同日に全身麻酔下で非観血的整復固定術を行った.牽引しつつ掌側から中手骨基部を押しあげて整復,Kirschner鋼線(以下K-wire)で第2, 3, 4, 5 CM関節を経皮的鋼線刺入固定した.後療法はsafety positionで外固定を行い,術後4週間で抜釘を行った.術後6か月の時点で手関節掌屈40°,背屈70°の可動域制限があり,X線検査,CT画像検査では第2, 3, 4 CM関節に関節症性変化を認めたが,特に愁訴もなくごみ収集業に復帰している.
【はじめに】距骨下関節脱臼は全外傷性脱臼の約1%程度であり,中でも外側脱臼は非常に稀な脱臼である.今回我々は,距骨下関節内側脱臼,外側脱臼をそれぞれ1例ずつ経験した.【症例1】75歳男性,屋根の上で作業中に屋根が崩れて転落,左足関節を捻り受傷.左距骨下関節内側脱臼を認めた.同日,腰椎麻酔下に非観血的脱臼整復術を施行し,後日,K-wireで一期的距踵関節固定を行った.K-wireは4週で抜去し,部分荷重開始,7週で全荷重とした.術後3ヶ月で歩行時痛はほぼ消失した.【症例2】37歳女性,バレーボールの練習中,相手の足を踏んで捻って受傷.左距骨下関節外側脱臼を認めた.同日,腰椎麻酔下で非観血的整復術を施行し,後日,K-wireで一期的距踵関節固定を行った.症例一と同様の後療法を行い,術後11ヶ月で歩行時痛はほぼ消失した.【まとめ】今回,距骨下関節脱臼を経験し,4週間の距踵関節固定を行い,良好な成績を収めたので報告する.
オゾンナノバブル水を用いた局所持続洗浄療法を併用した2期的再置換術の治療成績とオゾンナノバブル水の特性についての検討を行った.対象はインプラント周囲感染10関節と,化膿性関節炎後の変形2関節を加えた計12関節であった.オゾンナノバブル水使用群7関節,非使用群5関節の比較では,成績に差はなく,全例に感染の沈静化を認めた.オゾンナノバブル水使用群の経過に異常は認められず,使用群においては持続洗浄期間中のチューブ閉塞がなく,管理しやすい傾向にあった.オゾンナノバブル水の特徴として,①殺菌作用,②物質分解・浄化・洗浄作用,③安全性,④帯電特性が挙げられたが,さらなる慎重な検証が必要である.
【はじめに】比較的稀な大菱形骨脱臼骨折に対して観血的骨接合術を行った一例を報告する.【症例】54歳男性,プレス機で手を挟んで受傷,同日近医を受診した.単純X線では明らかな骨折所見を認めないものの,腫脹が強く,同日当院に紹介された.CTで大菱形骨の背側脱臼骨折を認め,外来にて整復不能,同日に手術加療となった.整復位保持が困難であり,観血的手術で大菱形骨・舟状骨関節をK-wireで固定,その後にtransvers carpal ligamentの付着部を含む骨片を固定した.術後はthumb spicaシーネ固定とし,術後32日目で大菱形骨・舟状骨関節固定のK-wireを抜去した.リハビリ時以外は外固定を行い,術後6週で外固定を終了した.その後は外来での経過観察を継続している.【まとめ】大菱形骨脱臼骨折に対して骨折観血的手術を行い,良好な骨癒合を得た.